モードジャズ以降の新しめのジャズを勉強中の方は、覚えにくいこのスケールをご存知ですか?
今回解説するのは「フリジアンスケール(PhrygianScale)」です。
簡単な覚えかたから、全キー表をつけていつでも見れるようにしておくので、しっかりとこの機会に覚えていってください。
それでは進んでいきましょう!
フリジアンスケールとは?
まず、フリジアンスケートはどういう構成なのか。
「半・全・全・全・半・全・全」で構成されているスケールで「1・2・2・2・1・2・2」で覚えても大丈夫です。
上記のような覚えかたが難しいという方が殆どなので、下記の覚えかたを実践習得しましょう!
フリジアンスケールの覚えかた!Part-1
まず最初にフリジアンスケールの覚えかたとして、一番オーソドックスなものを紹介します。
それは、「長3度下」または「短6度上」の音から始まるメジャースケールです。
表で解説しましょう。Cの長3度下(短6度上)は「A♭」です。
下図:A♭メジャースケール
A♭ | B♭ | C | D♭ | E♭ | F | G | A♭ |
ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ |
となります。
この赤文字部分のCからスタートさせることで、フリジアンスケールが出来上がります。
下図:Cフリジアンスケール
C | D♭ | E♭ | F | G | A♭ | B♭ | C |
ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド |
これがフリジアンスケールです。並びも「半・全・全・全・半・全・全」となってますね。
メジャースケールを網羅していると非常に覚えやすい方法ではあるので、まずはこの方法で覚えられるのがスムーズと言えます。
フリジアンスケールの覚えかた!Part-2
次に覚える方法は「リディアンスケール」をマスターしている方に限った覚えかたです。
フリジアンスケールの覚えかた=半音上のリディアンスケールです。
これを実践するにはリディアンスケールをそもそも覚えていないといけないので、リディアンスケールをまだ習得していない人はこちらを参考にしてください!
[blogcard url=”https://hiryu-music-square.com/lydian-scale/”]
Cにとって半音上のリディアンスケールはD♭リディアンスケールになります。
下図:D♭リディアンスケール
D♭ | E♭ | F | G | A♭ | B♭ | C | D♭ |
レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | C | レ♭ |
上図の赤文字部分からスタートさせることで、Cフリジアンスケールが完成します。
下図:Cフリジアンスケール
C | D♭ | E♭ | F | G | A♭ | B♭ | C |
ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド |
Part1とPart2どちらでも覚えられれば問題ありませんが、メジャースケールがすぐに頭に浮かぶ人はPart1を、リディアンスケールがすぐに頭に浮かぶ方はPart2の覚えかたで覚えましょう!
フリジアンスケール全キー表
実際にフリジアンスケールを全キーでまとめ上げているので、いつでも参考にどうぞ!
[Cフリジアンスケール(C Phrygian Scale)]
[C#フリジアンスケール(C# Phrygian Scale)]
[D♭フリジアンスケール(D♭ Phrygian Scale)]
[Dフリジアンスケール(D Phrygian Scale)]
[E♭フリジアンスケール(E♭ Phrygian Scale)]
[Eフリジアンスケール(E Phrygian Scale)]
[Fフリジアンスケール(F Phrygian Scale)]
[F#フリジアンスケール(F# Phrygian Scale)]
[G♭フリジアンスケール(G♭ Phrygian Scale)]
[Gフリジアンスケール(G Phrygian Scale)]
[G#フリジアンスケール(G# Phrygian Scale)]
[A♭フリジアンスケール(A♭ Phrygian Scale)]
[Aフリジアンスケール(A Phrygian Scale)]
[B♭フリジアンスケール(B♭ Phrygian Scale)]
[Bフリジアンスケール(B Phrygian Scale)]
フリジアンスケールにアボイド(アヴォイド)ノートは無い!
フリジアンスケールのアボイドノート(アヴォイドノート)ですが、フリジアンスケールはⅢm7に使われるコードスケールで、
- 「♭9th(短2度)」
- 「♭13th(短6度)」
の2つがアボイドノート(アヴォイドノート)に当たります。
これらは調性内のコードスケールとして見た話なので、注意が必要です。
また、使い道としてはⅢm7だけでなく、phyrg,(sus♭9)といったコードでも使えるので覚えておきましょう。
一番の本領発揮はphyrg,(sus♭9)の際にフリジアンスケールが活かされるので、是非とも覚えておきたいスケールと言えるでしょう。
少し覚えにくいスケールではありますが、覚えておいて損はないのでこの機会にマスターしておくことをおすすめします!